これまでPEQ15タイプのガンカメラを何度も組んでは直してきたけど、AN/PEQ15での設計はほぼ完成。
この勢いでLA5Cもガンカメラにしたい、LA5-Cは特殊部隊で良く使われててゴツくてかっこいい。
使用するのは引き続きFMA製PEQ15LA5-C(アップグレードバージョン)とRuncam2 を使用する。
これまでの製作履歴
多分これが最後の設計になるので各バージョンをまとめ
- 実験機 PEQ15LA5 Firefly Split4K 25mm・・・・手加工 3Dプリンタを買おうと思った
- プロトタイプAN/PEQ15 Runcam2 HD 25mm・・・レンズ固定型
- Ver.1.0 AN/PEQ15 Runcam2 4K 25mm・・・・レンズ固定型の4Kモデル
- Ver.1.1 AN/PEQ15 Runcam2 4K 35mm・・・・前面パネルを変更し、 35mmレンズへ
- Ver.1.2 AN/PEQ15 Runcam2 4K 35mm・・・・センサーホルダーを変更し、ピント調整改良
- Ver.2.0 AN/PEQ15 Runcam2 4K 35mm・・・・再設計し、レンズの角度を選択可能としたもの
- Ver.2.1 AN/PEQ15 Runcam2 4K 35mm・・・・一部改良し、LEDレーザーを搭載したもの
- Ver.2.2 PEQ15 LA5-C Runcam2 4K 35mm・・・・電源配置を再設計したもの ←今回これ
LA5-CではAN/PEQ15の構成をベースに各部の追加加工で組み込めるように設計しました。
主な変更点
下の画像のAN/PEQ15は拡張電源作動時のパイロットランプを見やすい上面に配置する為、セレクターとバッテリー収納部の間に電源基板を置いている。
LA-5とLA-5Cではセーフティプラグがささっていて電源基盤を収めるスペースが無い!
なので電源基板は設置場所を変更し、後部でっぱり下部のレーザー照射状態を表示するパイロットランプを拡張電源ONランプとして、その近辺に電源基盤を収める事にしました。
本体の分解
ドンガラにしてばらしていきます。
再利用する部品もあるので分解しながら部品を保管していく。設計変更を繰り返した結果、再利用できるパーツはだいぶ増えた。
製作方法は何度も同じこと書いてるので割愛します。いつか動画とかで完成版をまとめたい。
レンズカバーの取り外し
FMAのPEQ15 LA5-Cのライトはライトのカバーがしっかり取り付けられており、手で回せません。
カバーは再利用することもあるので傷をつけないよう専用の治具を3Dプリンタで作製して外すことにしました。ライトの突起を活用します。
ライトカバーを治具に差し込んで内側のライトの基部をバイスプライヤーで挟んで、ドライヤーで全体を温めながら回します。
ググッと回すと取れました。手で治具を掴んで回したけどきつかった。
白いねじ止めがされてて、おそらく瞬間接着剤だと思う。
レンズの基部も以前と同様に治具を使って分解する。
これがさらに固い!ドライヤーで温めつつ、前面パネルを傷つけないように気をつけながらバキっと外します。
なんとかとれた。前面パネルは無事(^○^)
ネジの加工
AN/PEQ15では再利用していたゼロイン用のネジはLA5では長いので、短く加工する必要がある。
加工しやすいように、3Dプリンタで治具を作製し、治具ともども加工します。
万力に固定してだいたいの位置でリューターで大き目にカット
そのあとは鉄やすりとリューターででごーりごり
最後はダイヤモンドヤスリで砥いで、治具もろとも削り込んでいきます。
面一になったらOKなように治具のサイズを設計
いい感じに短くなりました。
ロックリングから先が0.6〜0.8mmぐらいのサイズ
このように取付ます。
このパーツは内部フレームに配置するWifi用ボタンを押す役目があり、ボタンのクリック感を出すため、後から削り込んでボタンの押し加減を調整します。
セイフティースクリューのネジ穴の加工
以前の記事でも触れましたが、このモデルのPEQ15はセーフティスクリュー取付部のネジ径の違いで取付が出来ないのでタップをし直します。
前回は直接万力に固定してましたが、変形させてしまうので治具を作成。先ほどと同じ要領で万力に固定してM2.5のタップを立てていきます。
立て終わったら元の場所にはめ込んでネジがスムーズに入るか確認します。
後から取れないように裏側から2液性の接着剤で固定してるところ
フレームの出力
今回、設計もまとまったので一度に出力してみました。
途中で失敗すると大量の糸くずが出来たりしますが、出力設定に慣れてくると一発で成功したりして効率的。
完了まで一晩掛かるけど寝てる間に別室で出力してくれます。
各パーツはブリムを除去してバリやサポート材を取り除き、ヤスリがけで本体とすり合わせた後、
全体にアセトンリムーバーを薄く塗布し、割れと粉吹きを防止します。
パイロットランプの穴
前方のRuncam2の動作状態を表すための穴はこれまで通り、メインフレームの穴に合わせて加工しました。
穴にグルーガンを充填する。
以前はラッピングテープでカバーをしましたが、今回はマスキングテープで行いました。
マスキングテープだと透けて見えるのでグルーガンの充填具合が見やすい。
充填しやすくする為、針で穴を空けて空気の逃げ道を作ります。
グルーガンの充填もだいぶ慣れてきた
表はマスキングをはがすときれいに面がそろいます。
後部パイロットランプ
後部パイロッドランプは元々光ファイバーで光を誘導して表示していたのでこれを真似ます。
直径 1mm の光ファイバーを入手しました。これを10~20ミリほどの長さに切って使います。
こんなにいらないけど、この長さでしか売ってなかった。残りどーしよ、、
光ファイバーを固定するためのパーツを作製し、はめ込み式で取付ました。
光ファイバーをカットする時は出来るだけきれいな断面にすると光が拡散しくにく明るく誘導できます。
キレの良いデザインナイフ等で斜めにスパっと切り落とします。
後はこれまでと同様にRuncam2を分解して基板を加工して組みこんで行きます。
Wifiスイッチの配線部も若干大きくして通しやすくした。
電源の配置
今回、電源基板の配置を変更しました。丸枠部に光ファイバーを配置し、電源のパイロットランプの光を矢印に誘導して光らせます。
配線とバッテリーケースの組込みはこんな感じ
バッテリーを装着してパイロットランプの点灯を確認。
充分な明るさかな?
配線はこのようになります。分かりづらいですね、、、
LEDレーザーには3.7Vを供給します。
カバーをはめて固定。この辺が今回再設計した箇所
後日、リモートジャックの固定パーツを追加しました。
フレームの固定
LA5-Cではセンサーモジュール側の固定はM3のネジで行うことにしました。M3のネジがはまるように設計しています。
M3 × 12mmの六角穴付きボルトを準備
ネジ頭が若干大きいので全体に削って入るように加工します。
このように収まる。
以上が今回のLA5C加工での変更点です。
加工方法についてもだいたいまとまってきたので、いつか製作方法を動画にまとめたいと思います。
完成と塗装色
んで、出来上がったのがこれ^^)左が今回作製したもの。
レンズカバーの色をわざと変えてみました。
レンズカバーの塗装を比較↓
使用した塗料はインディのガンスプレーで、
左からダークアース、コヨーテタン、コヨーテブラウン
本体と同じ色がないかな?と思ったけど一つもありませんね!( ´∀` )家の中ではコヨーテタンっぽいし、暗いところではコヨーテブラウン?って感じで、外ではダークアース?ついでに言うと、PEQ15は日焼けして徐々に茶色が強くなっていきます。
つまり同じ色はほぼ無理。自分は塗装のプロじゃないし。
だいたいあってれば大丈夫かな?
最終的に、ダークアースに落ち着きました。
搭載した状態で、後部のパイロットランプも良く見える^^)満足っす。
以上、LA5-Cでガンカメラ製作でした。
今回の加工に使用している治具はShapewaysにサインインすれば私のお店から3Dデータのダウンロードが可能です。
3Dプリンタをお持ちの方はよければ私のお店を(過疎ってるので、ぜひ)覗いてみてください→DAG Kfz222 by kfz222 – Shapeways Shops
※フレーム本体はダウンロード公開をしてません(^_^;)
25mmレンズカバーの改修
以前25mmレンズを作製しましたが、よくよく考えると元々のレンズカバーが使えそうだったのでそれに合わせてカバーを作ることにしました。
カバー本体のネジピッチを測ってネジ山を3Dプリンタで製作します。
こんな感じで元々のカバーが装着できます。基本35mmのほうがおすすめですが、25mmレンズはCQBや接近戦向けです。
追記
T氏の連絡によりH氏からも製作依頼があり、自分のLA5-Cの製作を元に作製
若干ホルダーのスプリングのテンションを調整したり、本体のすり合わせを行いこれまでと同じ手順で完成。
充電器とバッテリーのフルセットで渡してピントの調整等を説明して使って頂いてます^^)
使用したパーツ類
AliExpress
他、細かな部品については下記ページを参照
使用機材やパーツ
以上 2021年11月記録