Hk33 のハンドガードを作って欲しい。
という依頼を受け、Hk33を預かって作ることにしました。
預かったHk33はCA製でマルイと似た雰囲気ですが、メタル製でガッチリしています。
思っていたほど重くなく、造形が細かいように思いました。知らんけど
預かったHk33の画像は撮ってなかったのですが、ネットの拾い物画像から、
これを、初期MP5のようなチェッカリングが入ったタイプにしてほしい。というのが依頼
しゅっとしていてかっこいいですね~。この形はT223としてベトナム戦で使用例があるそうです。
預かったCAのHk33の現物から穴位置を確認し、作図していきました。
全体のサイズ感はだいたい出たところで、チェッカリングの模様を作っていくのが大変でした。
横から見て配列が銃身に平行にならんでいるかと思えば、そうでもなく、ハンドガード前縁から後端に向かって徐々に広くなっていくが、チェッカリングそのもののピッチや大きさは一定という、、
↓はチェッカリングを入れたところ。
一層ずつ輪切りにし、輪切りに沿ってピラミッドみたいなオブジェクトをパターン貼り付けして作成して作りました。
半分こえたところから頭痛でダウンしてしまいました。
Fusion360ではここからガイドを複数作成して、いろんな方向から切り取りでチェッカリングの端を整えていきました。
試験出力
露光時間を多めにして結構な大きさで、斜めにしてギリギリ入るサイズでした。
素材はABSライクレジンにフレキシブルレジンを混入してある程度の柔軟性を持たせています。
全体が歪まないようにサポートを多め?に入れています。
出力するまで24時間ほどかかりました(^_^;)
洗って取り出したところ
若干、積層跡がわかるところがありますが、塗装すると分からないレベルになると思います。
洗浄後は半日ほど乾かします。日に当たらないように箱の中に入れて保管
翌日、完全乾燥後にはめてみました。ハメあいは問題なさそうでしたが、0.5mmくらい修正してます。
出来上がったのをチェックしてみると、若干開き気味で、ちょっと反っている印象
ほか、ピンをはめてみると、レシーバーとの隙間が開き気味でした。
ほか、レシーバ側の突起とのすり合わせで0.5mmほど削ったりして修正
辺りが着いたところで、部品を追加、別パーツを作成して、レジン硬化でそのまま一体化させました。
Hkのフックをつけて見る。若干オリジナルとは形状が異なるようだけど、このままつかえそうなのでこれで、(^_^;)
ヘリサートでネジ山を作成してネジを取付したところ 強度は大丈夫そうでした。
表面を保護する為、塗装を行います。まずはミッチャクロンで下地作り
ブラックパーカーを塗ったものの、ツルンとしてしまうと素材が鉄っぽくなるのを嫌って、シャドーグレーを入れてみました。
数時間乾かした後、クリアパーカーで傷から保護します。
できたのがこんな感じ。グレーが光を吸収してくれるようで、てかりが少ないが、ちょっとグレーが強すぎかも、、、
サイズ感はほぼOKで、チェッカリングは若干の修正のみ
全体の厚みをもう少し増す。0.3mmくらいプラスさせて追加したパーツと同形状を本出力に反映させたい。
後端の突起から前縁までのピッチを0.5mmほど伸ばして前縁はバランスを再修正
反映させるだけで1日終わった感じ
設計完了
ようやくできたのがこれ↓
後端は出力中に反るのを防ぐため、ランナーを追加してます。
本印刷
デカくて反りやすく、積層のずれが出るとまずいので、ゼロ合わせはしっかりして、露光時間多めにして固めに出力
出力が完了する24時間後までドキドキしたけど、無事に出力できた^^)
この量で出力失敗するとかなりダメージがでかいので、出力に成功するだけでよっしゃ!と思います。
洗浄して乾かしてサポート材を除去したところ。
サポート跡を除去しやすい方向で出力しているので、出力後の加工は板ヤスリで磨くのみで、そこまで処理には困らない
できたのがこれ、塗装は グレー→黒にしました。
後端はこんな感じでテスト版をフィードバックして一体で出力し、強度はかなりあるほう^^)
前縁は左右ともに対称形にしました。依頼したUさんから写真を何枚かもらって確信した形状
取り付けてみるとこんな感じ
出来上がったばかりで上品な風合いが良きかな。
グリップサイドのストライプがいい味出してるな〜
全体です。縦で見づらくてすみません。
作ってみて思ったのはやっぱりスリムなハンドガードはかっこいいな~と思いました。
サバゲーで使い込んでつるんとして良き味わいが出ると嬉しいな。
また依頼があれば作ろうと思います。
2022年7月記録